日本では約18人に1人の子どもが生殖補助医療(体外受精、顕微授精、凍結胚(卵)を用いた治療)により誕生しています ¹。
この事実をご存知の方は、多くはないのではないでしょうか。
近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加している一方で、不妊治療に対する社会的理解度はまだまだ低い状況です。
不妊治療には、身体的にも、精神的にも、そして経済的にも大きな負担が伴います。
治療内容や受診する医療機関により異なりますが、特定不妊治療(体外受精および顕微授精)では、1回あたり20万円から60万円程度の費用がかかります。
各地方自治体で助成金制度がありますが、治療後に受け取るケースがほとんどのため、事前に資金を準備する必要があります。
また、所得、年齢、回数など様々な制限があり、治療継続中にもかかわらず、助成金を受け取れなくなるケースもあります。
不妊治療費を支払うことによる生活費への不安に応えるため、〈沖縄ろうきん〉では、2019年4月から妊活サポートローン「Hug-Kumi(はぐくみ)」の取り扱いを開始しました。
「Hug-Kumi(はぐくみ)」は、カードローン型のため、必要な時に、必要な金額だけ、ATM等でお金を引き出すことができます。
また、最大500万円まで借入れができますので、不妊治療にかかる費用を賄うことができます。
そして、利用しやすいように、一般的なカードローンと比較して非常に低金利となっています。
「Hug-Kumi(はぐくみ)」の取り扱いを開始するとともに、不妊治療に関する職員研修を実施し、原則として同性の担当者が対応するなど、相談者が言葉にしにくいニーズに応える相談体制が整備されています。
あらゆる職場で不妊治療への理解を深めていただき、不妊治療に取り組む方々が安心して働き続けられる環境づくりをサポートする目的で、「Hug-Kumi(はぐくみ)」のリーフレットはつくられました。
組合員の方々の職場等でのリーフレットの配布や様々な団体の機関紙への掲載などによって、不妊治療に対する社会的な理解を広める活動に取り組んでいます。
「子どもを望むご夫婦が、心身を健やかに『育む』ことができますように・・・」
これからも〈沖縄ろうきん〉は、そう願いを込めて取り組んでいきます。
¹ 2016年に生まれた全出生児(976,978人)のうち生殖補助医療により誕生した出生児(54,110人)から算出
【生殖補助医療による出生児数:『日産婦誌』70巻9号より引用】
【出生数:厚生労働省「人口動態統計(2016)」より引用】
【主に関連するSDGs】
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