ろうきんの理念・基本姿勢
ろうきんの理念
ろうきんとは、労働金庫の愛称のことで、1950年(昭和25年)に岡山県と兵庫県で設立された≪はたらく人のための≫協同組織の金融機関です。
全国には、13 のろうきんが存在し、「ろうきんの理念」に基づく運営がなされています。
ろうきんの会員は、ろうきんに出資をしている労働組合、生活協同組合、その他の労働者により組織・運営される団体(共済会 ・ 互助会等)です。団体に加入している労働者等の個人は、直接の会員ではありませんが、労働金庫を間接的に構成するメンバーとして、「間接構成員」と呼ばれ、ろうきんのサービスを利用することができます。
なお、労働組合や生活協同組合に加入されていない方であっても、「ろうきん友の会」への加入や、個人会員としてろうきんへ出資することによりろうきんのサービスを利用することができます。
会員には、ろうきんのサービス利用のほか、ろうきんの運営への参画権が与えられます。
全国のろうきんの概況(2024年3月末日現在)
金庫数 | 13金庫 | 団体会員数 | 47,759団体 |
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店舗数 | 596店舗 | 間接構成員数 | 11,945,542人 |
役職員数 | 11,093人 | 個人会員数 | 53,167人 |
全国の13の〈ろうきん〉の他、〈ろうきん〉の中央機関として、「全国労働金庫協会」と「労働金庫連合会」があり、「全国労働金庫協会」では、全国13〈ろうきん〉の指導・連絡・調整、経営方針・制度・政策の企画・立案、事業計画の推進、調査研究、商品企画、役職員の人事教育、諸外国との交流等を行っております。
「労働金庫連合会」では、〈ろうきん〉間の資金の需給調整・運用、財形貯蓄の推進、集中処理、業態統一のオンラインシステムの開発・運用管理、為替システムの開発・運用等を行っています。また、「全国労働金庫協会」と「労働金庫連合会」と全国13の〈ろうきん〉とで、業態独自のセーフティネットとして、ろうきん相互支援制度を運営し、全国の〈ろうきん〉のお客様の大切な預金を守る仕組みを構築しています。
ろうきんの基本姿勢
ろうきんは労働組合や生活協同組合のはたらく仲間が、お互いを助け合うために、資金を出し合ってつくった協同組織の金融機関です。はたらく人とその家族が安心して快適な日々を送れる社会づくりをめざしています。
世の中に数多くある金融機関の中で、純粋にはたらく人の福祉金融機関と呼べるのは、ろうきんしかありません。
ろうきんは労働金庫法に基づいて、営利を目的とせず公平かつ民主的に運営されています。このろうきん独自の運営に共感する人たちの輪が日本中に広がり、メンバーは全国で約1,000万人。労働組合や生活協同組合の仲間をはじめ、多くのはたらく仲間に広く利用されています。
ろうきんの業務内容は預金やローン・各種サービスなど、一般の金融機関とほとんど変わりありませんが、はたらく仲間からお預かりした資金は、大切な共有財産として、住宅・自動車・教育・育児などの資金として、はたらく仲間に融資することにより、はたらく仲間とその家族を支え、より豊かにするために役立てられています。
ろうきんがめざす姿
会員との連携を一層強化し、福祉金融機関としての真価を発揮します。
〈ろうきん〉は、戦後、勤労者が金融機関から融資を受けることができなかった時代に、勤労者の自主的な福祉事業として、勤労者の手で創設された金融機関です。会員労働組合は、以後、今日まで労働運動の一環として〈ろうきん〉の事業運営に積極的に参画し、勤労者の生活を守り向上させるための運動を展開してきました。
今日、非正規労働者の増加と格差の拡大など勤労者を巡る環境が厳しさを増す中、会員と〈ろうきん〉が一体となって労金運動を推進する意義をあらためて共有化し、会員とともに勤労者の課題解決のための取り組みを進めていきます。
〈ろうきん〉はこれからも日本で唯一の勤労者のための福祉金融機関として、創設の精神を今日的に具体化した事業と運動を展開することを通じて、会員が行なう自主福祉運動の一翼を担っていきます。