北海道では、少子高齢化や地域の衰退など様々な問題があり、協同組合の役割発揮が期待されています。
〈ろうきん〉は労働組合や生活協同組合のはたらく仲間が、お互いを助けあうために、資金を出しあい、利用しあうことで運営する"協同組織の福祉金融機関"です。1つの協同組合では解決できない問題も、複数の協同組合の協力で解決できることがあるのではないかと考え、〈北海道ろうきん〉では各種取組みを行っています。
1.「協同組合ネット北海道事務局会議」の取組み
(1)2018年4月に、JA北海道中央会、北海道生協連とともに協同組合ネット北海道事務局会議を結成し、情報交換を中心とした打合せを定例的に行っています。
「ゆるやか」、「あいのり」、「やってみる」をキーワードに、お互いのことを良く知り、無理のない範囲で(ゆるやか)、協同組合という大きな傘のもと(あいのり)、やれることからスタートし(やってみる)、徐々に大きな取組みへと広げていくことを目指しています。
《講演会の様子》
(2)三者連携の取組みの1つとして、2019年2月4日に協同組合間連携セミナー「日本経済の行方」を開催しました。それぞれの組合員に自身の暮らしが今後どうなっていくのかを考える契機としてもらうために、経済学者の金子勝氏を招いて講演会を開催しました。
アンケート結果からは、「日本経済の現状が理解できた」「今後の生活に役立つ話が聞けた」という回答が非常に多く、参加者の皆様に満足いただけたものと思います。
(3)協同組合ネット北海道事務局会議では、日本協同組合連携機構(JCA)との連携強化を図りながら、より多くの協同組合組織を仲間とした「協同組合ネット北海道(仮称)」結成に向けた調査・検討を行っています。
2.コープさっぽろとの連携
〈北海道ろうきん〉とコープさっぽろとの繋がりは古くからありましたが「コープさっぽろ」が2015年に創業50周年を迎えたことをきっかけとして、さらに連携を深めた取組みを企画・実践しています。
(1)事業連携
2015年より生協組合員向けの融資キャンペーンを実施しています。2018年10月1日から2019年3月31日にかけては、契約社員やパートなどで働く生協組合員が〈北海道ろうきん〉で融資契約をすると、コープさっぽろで使用できる電子マネー「ちょこっとカード」もしくは「図書カード」1,500円分を提供するというキャンペーンを実施しました。
(2)社会貢献活動
「コープさっぽろ」が子どもの健全育成のために取り組んでいる「コープ子育て支援基金」と連携し、「お子さま口座作成による寄付」「えほんがトドック絵本+1冊キャンペーン」などの取組みを行っています。
詳しい内容については、本ブログ:2017年11月9日掲載の「コープさっぽろ」×「北海道ろうきん」地域で連携した「子育て応援!!」(https://all.rokin.or.jp/blog/cat38/)をご覧ください。
3.大学生協連との連携
大学生協連との連携策として「口座開設キャンペーン」「奨学金問題への対応」等の取組みを行っています。
(1)1stチョイスキャンペーンの実施
学生が普通預金口座を作成する可能性の高い時期(大学入学時や卒業時)に〈北海道ろうきん〉との取引を始めるきっかけづくりとして、普通預金口座開設者にもれなく「クオカード500円分」をプレゼントするキャンペーンを実施しています。
2018年度は2つの大学生協と連携し、チラシは各大学生協から対象者へダイレクトメールにて送付してもらっています。
(2)大学生協連北海道ブロックとの連携
大学生協連北海道ブロックには、同じ協同組合組織として〈北海道ろうきん〉の活動に賛同を得ており、連携した活動を展開しています。
2018年6月16日には、大学生協連北海道ブロック「学生事務局集中部会」に出席し、奨学金制度の問題点や「北海道ろうきん奨学金借換ローン」の取扱いについて説明を行いました。今後も各種問題について情報共有を図っていきます。
4.今後の展開
(1)〈北海道ろうきん〉では、2014年に北海道生協連と「緊急災害対策等の相互連携に係る基本協定」を締結しています。2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震による様々な"気付き"を踏まえ、基本協定の発展的な見直しについて、検討していきます。
(2)今後も単一の協同組合では解決できないことを、複数の協同組合間協同にて解決することを目的に連携を進め、地域経済の発展と道民、組合員の生活向上に寄与していきます。
以上