キャッシュカードを持つ。
クレジットカードを持つ。
学校を卒業して、新たな道に進むときに、誰もが経験する社会人としての一歩。
この日のセミナー
会場の体育館に集まったのは100人を超える高校3年生。
テーマは「大人社会へのレッスン~身近なマネートラブルを学ぼう~」。
「契約」とはどういう意味を持つ行為なのか、クレジットカードの仕組み、悪質詐欺商法の手口などについて、事例をまじえながら1時間のセミナーを行いました。
トラブルを未然に防ぐ手段としては、まずは「危ないかもしれないな」という意識を持つことです。
そのため、セミナーでは、自分にもマネートラブルが起きる可能性があることに気付いてもらうことを大きな目的としています。
オンラインゲームを始める前にその利用規約をよく読むことや、大人に相談してから始めるようにするなどの方法が有効です。
(図)【消費者庁2017『平成29年版消費者白書』(図表Ⅰ-1-3-9)学生別の相談が多い商品・サービス(2016年)】より抜粋
社会に出る前に
キャッシュレスでほしいものがすぐに購入できるクレジットカード。
クレジットカードには、「ショッピング」や「キャッシング」といった機能のほか、支払い方法にも「一括払い」や「リボルビング払い」など、利用する前に知っておかなければならない知識がいくつもあります。
特に手元にお金がなくても買い物ができることから、クレジットカードは計画的に利用することが条件です。そうしないと、気付いたら多額の請求がきて支払いに窮する・・・なんてことも。
「なんとかなるさ」と軽い気持ちで利用した結果、返済するために他から借り入れするようになり、結果として多重債務に陥ることもあります。
生徒からの感想
セミナーに参加した生徒のみなさんは、真剣な眼差しで講義を聴いていました。
生徒からは、「アプリの利用規約に同意するだけでも契約したことになるということが印象に残った。」「クレジットカードの仕組みは借金と同じようなものとわかった。」などの感想とともに、「今回聞いた話は将来きっと役に立つ」といった講演者の心に響く意見もいただきました。
これからの活動
現在、〈中央ろうきん〉の神奈川地区では、年間に20校程度を訪問して、こうした金融教育セミナーを開催しています。
多くの若者がスマートフォンを持つ現代においては、若者が様々なトラブルに陥りやすくなっているのは事実です。
〈中央ろうきん〉では、そうした環境で若者が自分を守ることができるよう、一人でも多くの生徒に正しい金融知識を伝えるため、これからも高校への訪問を続け、さらに機会があれば、大学や小・中学校への訪問の機会も増やしていきたいと考えています。
~〈中央ろうきん〉担当者より~
自分が高校生の時に「教えてもらえればよかった」と感じたことを思い出し、「聴いてくれる生徒の皆さんが未然にマネートラブルに陥ることを防ぐにはどうしたらいいか」を考えながら講演しています。
セミナーに参加した生徒の皆さんが、初めてクレジットカードを持つ時などに、「〈ろうきん〉がこんな話をしていたな」と思い出してもらえるとうれしいです。
これからも、社会に出る前の生徒の皆さんの将来に役立つような、〈ろうきん〉ならではのセミナーを展開していきたいと思います。
◇中央ろうきんホームページはこちらから→https://chuo.rokin.com/
〈全国労働金庫協会 取材班〉