■ある日、突然・・・
「あの~、すいません。これ、どうやって操作するんでしたっけ?」
四国ろうきんの、とある支店のATMでの出来事。
いつも支店に足を運んでくれるお客様。高齢の方ではあるけれど、いつもと変わらないその方が、急にATMの使い方がわからなくなってしまったのだと言う。
「そういえば先週も、通帳をなくされて、再発行の手続きをしていたなぁ・・。」
大切なお客様の言動を見て感じた、違和感。
四国ろうきんの担当者は、当時のその経験が、認知症について考えるきっかけになったそうです。
■認知症サポーター養成講座
四国地方は、のどかで昔ながらの日本の原風景が楽しめる良さがある一方、全国で最も住民の高齢化率が高い地域と言われており、高齢化による認知症の方の増加など、地域の様々な課題に行政や支援団体などが解決に向けた取り組みを進めています。
その解決策の一つとして、地域の支援センターなどが「認知症サポーター養成講座」を実施しています。
この講座では、認知症の症状などの基本的な知識から認知症と判断するポイント、認知症とわかった方への支援方法などについて学ぶことができます。
■四国ろうきんのプロジェクト
「まずは職員が認知症を正しく理解することが大切!」
四国ろうきんは、昨年度から地域のお客様に安心してお取引ただけるように職員全員が養成講座を受け、"認知症サポーター"となるプロジェクトを進めています。
認知症の特徴としては、理解するスピードが遅くなったり、同じことを繰り返したり、時には感情的になるなどの症状がみられると言われています。
そのため、応対する職員に求められるものは、ゆっくりとしたペースで、優しく、丁寧にお客様のお話を聴くことができるスキルです。
お客様が書類に名前や住所を記入する時には、寄り添い、書く手が止まってしまっても、お客様が焦らないように、
「大丈夫ですよ、ゆっくり、いっしょにやりましょう!」
優しく、この言葉を伝えます。
■〈ろうきん〉だからこそ
「戦後間もない頃にできた〈ろうきん〉。その歴史は会員のみなさまやいつもご来店いただくお客様に支えられて積み重ねることができたものです。これからは〈ろうきん〉が地域のみなさまに恩返しする番です。地域と共にあゆんできた、お客様の顔が見えるお付き合いをさせていただける〈ろうきん〉だからこそ、これからも地域に目を向けながら進んでいきたいです。」
四国ろうきんの想いは、いつもお客様に向いています。
このプロジェクトで、お客様に優しい窓口づくりに取り組むことは、高齢の方や認知症の方だけではなく、地域のみなさまにとって、ご利用いただきやすい窓口、ご利用いただきやすい〈ろうきん〉と感じていただけることにもなります。
結果として、地域のみなさまへの恩返しになるのかもしれませんね!
~四国ろうきん企画担当者より~
高齢化の問題、あわせて認知症の方が増加することは、全国的な問題ですが、特に四国地方では大きな課題であると認識しています。地域全体で課題を共有し、一丸となって解決に向け取り組んでいかなければなりません。
〈ろうきん〉は、共に考え、共に取り組む、地域と支え合う金融機関であり続けます。
◇四国ろうきんホームページはこちらから→ http://www.shikoku-rokin.or.jp/
〈全国労働金庫協会 取材班〉