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全国13労働金庫の2005年度仮決算概況について

2005年12月12日

全国13労働金庫の2005年度(平成17年度)仮決算概況をとりまとめましたので、お知らせいたします。
13金庫全てが引き続き黒字であり、全国合計で232億円の当期純利益を計上することができました。全国の各労働金庫は、引き続き利用者の皆様へのサービス向上に努めるとともに、健全経営を維持してまいります。

(注1)労働金庫の会計年度:4月1日から翌年3月31日まで。
なお、労働金庫は半期決算が法定化されていないため、本仮決算(2005年4月1日〜9月30日)については会計監査人監査の対象とはなっておりません(以下、計数は単体ベース)。
(注2)本文内の各表については添付ファイルをご参照ください。

1.損益の状況(別添「仮決算報告概況表」表1)

貸出金利息等の資金運用収益の減少を主因に業務収益が前年同期比3億円減少したものの、それを上回る業務費用の減少(14億円減)もあって、本業部門の業務純益は、前年同期比11億円(4.06%)増加、289億円となりました(以下、増減は前年同期との比較)。業務費用の内訳をみると、役務取引等費用が増加し、一方で経費、国債等債券売却損、金融派生商品費用および預金利息等が減少いたしました。
業務純益に臨時収益および臨時費用を反映した経常利益は、前年同期比44億円(17.90%)増加し、292億円となりました。臨時収益は株式等売却益および金銭の信託運用益の増加により24億円(16億円増)、臨時費用は主に個別貸倒引当金繰入額等の減少により21億円(16億円減)となっています。
特別利益は32億円増加し、50億円となりましたが、このうち約48億円は前年度の貸倒引当金取崩超過額です。特別損失は固定資産の減損会計の実施(注)による減損損失額1.9億円を含んで5億円増加し、11億円となりました。
この結果、最終的な当期純利益は、55億円(31.28%)増加し、全国13金庫で232億円となりました(引き続き13金庫全て黒字)。

(注)前年度(2004年度)までに既に8金庫が適用しており、今年度から適用するのは5金庫。

2.主要利回等(同・表2)

資金運用利回は、貸出金利回が0.09ポイント低下したこと等により前年同期比で0.06ポイント低下して1.78%となりました。一方、資金調達利回は、預金利回の低下により0.01ポイント低下し、0.06%となっております。
経費率(分子:経費、分母:預金平残(譲渡性預金を含む))も0.05ポイント低下して1.29%となった結果、預金原価率は1.34%となっております。
これにより、貸出金利回と預金原価率の差である「預金貸出金利鞘」は、0.03ポイント低下して1.00%となり、総資金利鞘(資金運用利回1.78%と資金調達原価率1.36%との差)は、0.01ポイント低下し、0.42%となりました。

3.預金の状況(同・表3)

2005年9月末の全国労働金庫の預金(譲渡性預金を含む)残高は14兆4,030億円となり、金額にして2,395億円(前年同期3,994億円)、率では1.69%(同2.90%)の増加となりました。
内訳では、前年度に続き流動性預金が1,749億円(前年同期1,187億円)、率では4.96%(同3.48%)増加しており、大半が決済用預金を含む普通預金の増加によるものです。
一方の定期性預金(譲渡性預金を含む)は、主力の財形預金が763億円(2.15%)増加し、324万件、3兆6,267億円と堅調であったものの、全体としては残高が646億円増(前年同期2,807億円増)、増加率が0.60%(同2.70%)に止まりました。

4.貸出金の状況(同・表3)

2005年9月末の全国労働金庫の貸出金残高は、9兆4,624億円となり、金額にして1,068億円(同3,917億円)、率では1.14%(同4.37%)増加しました。
増加の要因は、引き続き個人向け住宅ローンの伸びによるものであり、同住宅ローンは件数で64万5,460件(1.03%増)、金額で7兆7,496億円(3.05%増)となり、貸出金全体の81.89%を占めております。
この結果、預金と貸出金の割合を示す預貸率(期末)は、65.69%と前年同期を0.36ポイント下回りました。これは、2金庫が住宅ローン債権の証券化を実施していること等によるものです(証券化分9月末残高845億円)。

5.自己資本比率

2005年9月末の全国労働金庫の自己資本比率(概算値;単体)は前年同期の実績を0.26ポイント上回り、加重平均で9.93%(前年同期9.67%)となりました。
金庫別にみると、全ての金庫が国内基準で求められる4%の水準を大きく超えており、8.14%から最も高い金庫では15.58%に達しております。10%を上回った金庫は前年度同様6金庫となりました。

【本件に関するお問合先】
社団法人全国労働金庫協会・総合企画部
難波(なんば)・経塚(きょうづか)
TEL 03−3295−6729